岡山県は、旭川や吉井川、高梁川の3つの一級河川による豊富な水源と温暖な気候が特徴です。その自然の豊かさや歴史が育んだ、名産品や特産品が多数存在します。
本記事では、岡山が誇る名産品や特産品を幅広くご紹介します。岡山の名産品に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
岡山が誇る名産品・特産品15選
岡山が誇る名産品・特産品について紹介します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.きびだんご
参考:岡山市公式観光情報
吉備国(きびのくに)と呼ばれいた岡山県の特産品として、広く知られる「きびだんご」は、桃太郎が鬼退治に持参したお菓子として全国的にも有名です。手土産として選んでも喜ばれる商品で、県内各地の土産店で購入できます。
きびの風味と素朴な甘さが魅力のきびだんごは、現在では黒糖やきなこ、フルーツやチョコなど多彩なフレーバーが誕生しています。
2.白桃
参考:JA晴れの国岡山
岡山県では、気品のある白桃を育てるために、1玉ずつ丁寧に袋かけをして、収穫までそのまま栽培するのが特徴です。この栽培方法により、岡山白桃はほかの県の桃とは違う美しい白さと、とろけるようなやわらかさを持つと高く評価されています。
さらに、白桃は上品な甘みと香りも兼ね備えており、6月から9月、12月に旬を迎えます。
3.ブドウ
参考:JA晴れの国岡山
岡山県の特産であるブドウは、130年の歴史を持つ「マスカット・オブ・アレキサンドリア」が代表的な品種です。さらに、大粒で種無しの「ニューピオーネ」やワインレッドの色が美しい冬のブドウ「紫苑(しえん)」、種なしで皮ごと食べられる「シャインマスカット」「オーロラブラック」など、多くの品種が栽培されています。
岡山県で栽培されるブドウは、果物の女王とも称され、6月から11月にかけて全国に出荷されています。
4.桃太郎トマト
参考:JA晴れの国岡山
桃太郎トマトは、市場で一番多く出回っている大玉トマトの1つです。出荷時期は、6月下旬から11月下旬で、甘みが強く、適度な酸味が特徴です。
岡山県では、高梁市や新見市、真庭市、新庄村の4地区で生産されており、県全体の9割を占めています。たっぷりと太陽の光を浴びて甘く大きく育った桃太郎トマトには、抗がん作用が期待されるリコピンが豊富に含まれています。
5.お米
参考:花野果オンライン
岡山県は、旭川や吉井川、高梁川の三大河川による豊富な水と肥沃な土壌に恵まれ、晴天の日が多い穏やかな瀬戸内気候が特徴なため、古くから米作りが盛んに行われています。新米の収穫時期は9月上旬から11月上旬頃です。
岡山県で栽培されている代表的なお米には、以下の銘柄があります。
- 朝日
昭和6年から栽培されており、「コシヒカリ」や「ササニシキ」「あきたこまち」などのルーツとしても知られ、上品でさわやかな甘みとうまみが特徴的。また、粘りが強すぎないため、寿司職人に人気がある
- あけぼの
収穫量が安定しており、食味も良好で、業務用米や酒造用米として幅広い用途に利用されている。米粒が大きく、適度な硬さがあるため、どんぶりやチャーハンとの相性が抜群
- きぬむすめ
日本穀物検定協会の食味ランキングで最高ランク「特A」を4年連続で取得しており、絹のような白さとツヤが特徴。コシと粘りのある食感が魅力で、冷めてもおいしい
6.牛肉
参考:岡山観光WEB
岡山県は、日本最古の名蔓牛「竹の谷蔓」の誕生地として知られており、千屋牛や備中牛、なぎビーフ、つやま和牛といったブランド牛が代表的です。「千屋牛」は、日本最古の蔓牛の系統を受け継ぐ黒毛和種で、全国の和牛ブランドのルーツともいわれています。
千屋牛は、ほどよい霜降りと赤身が特徴で、おいしさと肉質のやわらかさに定評があります。岡山県千屋区は、酪農に適した土地として古くから牛の飼育が盛んであり、この地域で育まれた牛肉は、品質の高さで有名です。
7.豆
参考:JA晴の国岡山
「黒大豆」は、全国でも有数の産地である勝英地域で栽培されており、大粒で煮豆にするとやわらかく、滑らかな舌触りと風味の良さが特徴です。若い「さや」の状態で収穫される黒大豆の枝豆は、大きな粒で豆本来の甘みとコクが楽しめる逸品です。
また、直売所では「黒大豆枝豆」が販売されており、岡山県が開発した優良品種の小豆「夢大納言」や、関東で人気の縁起物「ササゲ」も生産されています。
8.ままかり
参考:岡山観光WEB
「ままかり」は、岡山南部に広がる瀬戸内海の恵みのなかでも、岡山でしか味わえない名産です。ニシン科の小魚である「ままかり」は、標準和名を「サッパ」といい、酢漬けや南蛮漬け、甘露煮、みりん干しなどさまざまな調理方法で楽しめます。
名前の由来は、あまりのおいしさに自分の家の「まま(ご飯)」が足りなくなってしまい、隣の家に「かり(借り)」にいくほどだ、という話から来ています。酒のつまみとしても、ご飯のおかずとしても幅広く好まれ、土産品としても人気の高い岡山ならではの特産品です。
9.日本酒
岡山県は万葉集で「吉備の酒」と讃えられるほど、酒造の歴史が深い地です。備中杜氏と称される伝統ある酒職人たちが、清らかな水源と高品質の「雄町米」で醸造したお酒は、繊細かつ深い味わいが特徴です。
岡山県の自然が育む豊かな環境は、米と水の質を高め、杜氏たちの卓越した技が最高の酒へと昇華させています。この地で生産されるお酒は、地元だけでなく全国の酒愛好家からも高く評価されています。
10.ジャージー乳製品
参考:地域食材.miru
岡山県北部に位置する蒜山高原は、全国でも有数のジャージー牛の産地として知られています。ここで育てられたジャージー牛の生乳は、乳脂肪分が高く、甘くてコクのある味わいが特徴です。
生乳を使った牛乳やバター、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品は、岡山の名産品として広く親しまれ、県内外の観光客に人気があります。また、ジャージー牛は、濃厚で栄養価の高い牛乳だけでなく、食肉としても高く評価されています。
11.ごぼう
参考:JA晴の国岡山
岡山県が誇る「連島ごぼう」は、良質な砂地の土壌と高梁川の豊かな地下水により栽培されています。洗うと白く美しい肌を持つこのごぼうは、一般的なごぼうに比べてアクが少なく、甘みとやわらかさが際立つのが特徴です。
土づくりにこだわり、豊富なミネラルを含む連島ごぼうは、「地理的表示保護制度」に登録され、品質と地域の特性が認められた国の認証を受けています。そのため、連島ごぼうは、地域ブランドとしても非常に価値が高いです。
また、「明治ごんぼう」も岡山県の特産品であり、木の枝のように太く香り高いのが特徴的です。粘土質の赤土で育つ明治ごんぼうは、肉質がやわらかく、香りが強く、保存性にも優れています。
12.パクチー
参考:岡山市観光情報
岡山県の牟佐地区で独自に生産される「岡山パクチー」は、マイルドで甘い風味が特徴です。一般的なパクチーより糖度が高く、「パクチーが苦手な人でも楽しめる」味わいです。
牟佐地区限定で栽培される岡山パクチーは「岡パク(OKAPAKU)」としても知られ、農林水産省から認知されたブランド力と、品質の高さが評価されています。このパクチーは、さまざまな料理に用いられ、フレッシュな味わいが料理のアクセントになります。
13.黄ニラ
参考:JA晴の国岡山
岡山県で栽培される黄ニラは、日光を遮って葉緑素の生成を抑え、鮮やかな黄色になります。この栽培方法により、黄ニラは葉ニラと比較してやわらかく、甘みがあり、生での食用にも最適です。
黄ニラの栽培は年間を通じて行われており、4月から12月は露地栽培、11月から翌年の5月はハウス栽培で、常に市場に供給されています。また、黄ニラに含まれる「アホエン」という成分が、脳の老化防止に期待されています。
14.備前焼
参考:岡山観光WEB
岡山が誇る伝統工芸品である備前焼は、起源が1000年前に遡り、国の伝統工芸品にも認定されています。備前焼は、日本6古窯の1つとしても名高く、釉薬を使用せず、絵付けを施さない製法が特徴です。
また、千利休や豊臣秀吉といった歴史上の人物にも愛されていました。製法と伝統は備前市伊部地区の職人たちによって受け継がれ、今日に至るまでその技術は進化し続けています。
15.倉敷ガラス
参考:岡山観光WEB
倉敷ガラスは、手に取ると陶器のような質感が感じられ、使うほどに手に馴染むのが特徴です。また、倉敷ガラスは、日本遺産「一輪の綿花から始まる倉敷物語~和と洋が織りなす繊維のまち~」の構成文化財の民芸品にも指定されています。
観光客のお土産としてだけでなく、地元民にとっても特別な存在である倉敷ガラスは、透明感とあたたかみのあるデザインで日常生活に彩りを加えています。
まとめ
本記事では、岡山が誇る名産品や特産品を幅広くご紹介しました。
岡山県は、「晴れの国」と呼ばれるほど温暖な気候であり、3つの一級河川がある水源の豊かさによって、多くの果物や野菜、お米、お酒、魚など、さまざまな特産品があります。さらに、国の伝統工芸品に認定されている備前焼や倉敷ガラスなども、高く評価されています。
ぜひ、この記事で紹介した名産品や特産品で気になったものがあれば、手に取って楽しんでみてください。